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セール依存脱却に本腰 プロパー消化率5ポイント改善を目指す

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ホールディングスは、2022年3月期を最終年度にした中期経営計画を発表した。46のブランドを展開する特性を最大限に生かすため、新しいビジョンとして“最強のブランドビルダーになる”を掲げた。既存事業の効率化とともに、海外や新規ブランド、デジタルなどの新規事業の将来の収益貢献のための布石を打つ。数値目標は売上高2000億円(19年2月期は1650億円)、営業利益70億円(同22億円)、営業利益率3.5%(同1.4%)、ROE(自己資本利益率)8.0%(同マイナス0.2%)に設定した。

最優先課題として取り組むのは、プロパー(正価)での販売だ。「セールに依存するビジネスはすでに限界」(上田谷真一社長)との認識を強め、最終年度までにプロパー消化率の5ポイント改善を目指す。セールの比重を抜本的に減らす前提で生産量やSKU(最小在庫管理単位)、投入時期などの計画を組む。

前期(19年2月期)は原価を下げて粗利益を確保しようとしたブランドが軒並み低調だったのに対し、素材や仕様に妥協せず原価を上げて個性を打ち出した「アドーア(ADORE)」や「ナノ・ユニバース(NANO UNIVERSE)」はプロパー消化率をアップさせた。各ブランドの個性を際立たせ、ロイヤルカスタマーを増やすという原点回帰を掲げる上田谷社長は、プロパー消化率を重視した商品戦略を各事業会社に求める。

数値目標とする売上高2000億円のうち160億円、営業利益70億円のうち8億6000万円を新規事業で稼ぐ。新規事業へは3年間累計で約100億円を投資する。グローバル展開を前提としたブランドのM&Aや、EC事業などデジタルプラットフォームが主な対象になる。前期に20.7%だったEC化率は25.6%に引き上げる。

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